ファイルやプリンタを共有していくときに設定を確認していく必要がある部分ですが、そもそもこの違いは何なのでしょうか?
■ワークグループとは?
10台前後のパソコンで組むことが想定されている小規模なネットワークの構成です。家庭向けに販売されているパソコンでも簡単に組むことができます。
■ドメインとは?
かなり大量にパソコンがあるところで組むことが想定されている、大規模なネットワークの構成です。主に企業や学校など、ネットワーク管理を一元管理する必要がある所で多く導入されています。
■ワークグループとドメインの違い
主に【使用者の管理をどこが担うか】が大きな違いになります。
〜学校の例〜
とある高校に、ある一人のパソコンの管理者がいて、パソコン室にあるパソコン100台を管理しているとします。別途、1台サーバ機が設置されています。
高校の中では、新入学する人、卒業する人、先生の入れ替わり…様々な人の動きがあるわけですが、それと同時に、PCユーザーになる人(つまり新入者や新任者)、PCユーザーからは外れる人(つまり卒業者や離任者)が出てくることになります。
パソコンを使うには、ユーザーアカウントという【使用者情報】を登録しなければなりません。使用者情報の追加は1000人分、削除は1000人分あります。さて、ここで問題です。
管理者さんは、100台のパソコンにどのようにして、全使用者情報の登録をしていけばいいのでしょうか。
〜ワークグループの場合〜
この構成の場合、使用者情報は各パソコン毎に管理されています。極端な話、パソコン1台ずつにおいて、使用者情報の追加や削除を行わなければなりません。それが100台分となれば、かなりの時間と労力を使うことになります。無謀と言えば無謀ですね(汗)。
〜ドメインの場合〜
極端に言えば、サーバ1台だけで使用者情報を管理する構成です。そのサーバ1台に対して使用者情報の追加と削除を行えば、これだけで作業完了。1000人の使用者がどのパソコンを使っても、使用者名やパスワードを入れることで簡単に使用することができます。
上記のように、ワークグループ環境だと【各パソコン】ごとに使用者情報の管理を行わなければいけませんが、ドメイン環境であれば【サーバ1台】だけで使用者情報の管理ができます。その点が大きな違いです。
~対応OS~
ワークグループ環境は、一般販売されているどのWindowsでも構築できますが、ドメイン環境を構築するにあたっては、使用者のパソコンのOSが次のものである必要があります。
次のOSには非対応です。
■どっちが最適?
ワークグループ構成を組んだほうが良いのか、ドメイン構成を組んだほうが良いのかは、パソコンの運用のしかたによっても変わります。以下にまとめてみました。
(ファイル共有などを行うこと前提で記載しています)
*ワークグループが最適のケース
*ドメインが最適のケース
ネットワークを構築されたりするときの参考にどうぞ。